自己ハンディキャッピング-どうしてテスト直前に 掃除をしてしまうのか?-
テスト勉強やプレゼン準備をするときなど、つい、「部屋が汚くて、昨日は掃除を」など理由とも言い訳ともつかない言葉を口にしてしまうことはありませんか?
これが「ジオハンディキャッピング」と呼ばれるものです。
例えば、テスト勉強を文字通りに机に向かって一生懸命やっても、良い成績がとれなかったらがっかりです。そんなショックをまともに受けないように、テストやプレゼン準備がある理由で困難だったと言い訳を作ることで、傷つくことを防いでいるのです。
ロードウォルトらが、「事故ハンディキャップ」についての実験をしている。
大学の水泳部員たちを被験者にして、事故ハンディキャッピングの強い人と弱い人を比較した。
まず、あまり重要でない競技大会の前の練習量を比べました。自己ハンディキャッピングの強い弱いにかかわらず、練習量に差はみられなかった。ところが、重要な競技大会を控えている数日間の練習量を比べると、自己ハンディキャッピングの強い人つまり、言い訳をする傾向にある人の練習量は増えていませんでしたが、言い訳をしない、自己ハンディキャッピングの弱い人は大会に向けて練習量が増えていた。
つまり、強い人は練習量を増やしたのに、もし負けてしまったら実力がないことを証明してしまうので、練習量が足りなかったという言い訳の材料を事前に作ったのです。逆に、準備不足にもかかわらず、上手くいけなそれはそれで実力の結果というアピールができるからと考えられる。
自分を守るためには言い訳も必要ですが、度を越さないように注意したいものです。